「天赦日(てんしゃにち・てんしゃび)」は、数ある暦注のなかで最上の吉日とされる日です。年にわずか5〜6回しか訪れないため、「この日に合わせて財布を買う」「入籍日に選ぶ」という人も少なくありません。この記事では、天赦日の意味と日付の決まり方、2026年の天赦日一覧、そして一粒万倍日と重なる日について解説します。
天赦日の意味
天赦日は「天がすべての罪を赦(ゆる)す日」とされる暦注です。この日は百神が天に昇り、天が万物の罪を赦すため、何をしても妨げがない――という考え方が江戸時代の暦の解説書などに残されています。そこから、「新しいことを始めるのに最も良い日」「万事に吉」とされてきました。
六曜の大安が7日に1回ほど巡ってくるのに対し、天赦日は年に5〜6回だけです。この希少さが「最上の吉日」と呼ばれるゆえんでもあります。
日付の決まり方
天赦日は、季節と日の干支(かんし)の組み合わせで決まります。ここでいう季節は、二十四節気で区切った「節切りの四季」です。
| 季節(節切り) | 期間の目安 | 天赦日となる干支 |
|---|---|---|
| 春 | 立春〜立夏の前日 | 戊寅(つちのえとら)の日 |
| 夏 | 立夏〜立秋の前日 | 甲午(きのえうま)の日 |
| 秋 | 立秋〜立冬の前日 | 戊申(つちのえさる)の日 |
| 冬 | 立冬〜立春の前日 | 甲子(きのえね)の日 |
干支は60日周期で一巡するため、各季節の中に該当する干支の日は1回または2回しかありません。これが「年に5〜6回」の理由です。二十四節気の日付は節気カレンダーで確認できます。
2026年の天赦日一覧
2026年の天赦日は次のとおりです(当サイトの算出基準による)。
- 2026年3月5日(木) 六曜: 大安(一粒万倍日と重なる日)
- 2026年5月4日(月) 六曜: 友引
- 2026年5月20日(水) 六曜: 先勝
- 2026年7月19日(日) 六曜: 大安(一粒万倍日と重なる日)
- 2026年10月1日(木) 六曜: 仏滅(一粒万倍日と重なる日)
- 2026年12月16日(水) 六曜: 赤口(一粒万倍日と重なる日)
月ごとの詳しい暦注は2026年の吉日カレンダーからたどれます。
一粒万倍日と重なる「最強開運日」
天赦日が一粒万倍日と同じ日になると、「吉日の力が掛け合わさる最強の開運日」として近年特に注目されています。一粒万倍日はひと月に4〜7回ほどあるため、年に数回の天赦日のうち1〜2回はこの重なりが起こります。重なる日は年間吉日カレンダーの冒頭でハイライトしています。
天赦日にすると良いとされていること
「万事に吉」とされる日なので、基本的には何をしても良い日とされていますが、特に相性が良いと言われるのは「始まり」にまつわることです。
- 入籍・結婚式・プロポーズ
- 開業・開店・法人設立
- 財布の新調・使い始め
- 引っ越し・新居の契約
- 資格の勉強や習い事のスタート
- 宝くじの購入
また、天赦日は「これまでの失敗をリセットして再出発する日」にも向いているとされます。謝罪や仲直り、悪い習慣を断つ決意など、仕切り直しの行動に選ぶ人もいます。
一方で、天赦日であっても仏滅や不成就日と重なることはあります。こうした場合の解釈は流派によって分かれ、「天赦日が全てに優先する」とする説もあれば、「吉凶が差し引かれる」とする説もあります。当サイトでは判断を押し付けず、カレンダー上に両方の暦注を並記する方針をとっています。
天赦日と大安、どちらを優先する?
日取り選びでよくある迷いが「天赦日と大安、どちらが良い日なのか」です。六曜の大安は7日に1回ほど巡ってくる身近な吉日、天赦日は年に数回だけの希少な吉日で、暦注としての系統が異なるため、本来は優劣を比べるものではないとされています。そのうえで、暦の解説書では「最上の吉日」として天赦日を挙げるものが多く、両方が重なる日(天赦日かつ大安)は理想的な日取りと言われます。招待客への配慮が必要な結婚式などでは、広く知られている大安を基準にしつつ、入籍日や開業日など自分たちだけで決められる日付には天赦日を選ぶ、という使い分けも現実的です。
注意しておきたいこと
天赦日をはじめとする暦注は、伝統的な暦の考え方・俗信であり、科学的な効果を保証するものではありません。「天赦日に契約したから必ずうまくいく」ということはありませんし、逆に吉日を逃したからといって悲観する必要もありません。
また、天赦日の日付は節切りの境界(立春などの節入り日)の判定方法によって、暦書やサイトの間で1日ずれることがまれにあります。当サイトは節入り日をその日全体から新しい節月として扱う規則(当日24:00・日本時間の太陽黄経による機械判定)を採用しており、詳細な算出基準はこのサイトについてに明記しています。
まとめ
天赦日は「天がすべての罪を赦す日」とされる暦の上で最上の吉日で、節切りの四季と日の干支の組み合わせにより年5〜6回だけ訪れます。入籍や開業など人生の節目の日取りに選ばれることが多く、一粒万倍日と重なる日は特に人気があります。最新の日付は吉日カレンダーでいつでも確認できますので、大事な予定の日取りを考える際の目安として活用してみてください。

